孤宿の人

2005年10月12日
孤宿の人
   「孤宿の人」上下 宮部みゆき著 
             新人物往来社

   今まで宮部さんが書いてきた
   江戸下町の人情モノとは趣を異にしている作品。

ある藩に幽閉された「加賀殿」
彼の存在が、
いろんな事件や異常気象を起こすとされ、
疑心暗鬼のその風潮が、
藩存続やお家騒動に絡んだ
様々な人間の思惑と生き様に暗い影を落とす。
人が次々死んでいくので
気持ちがどんどん暗くなり、
読み進めるのが辛いところもありました。

日本語(漢字と言うべきか)は素晴らしい。
阿呆の「呆」。
人が行こうとしている何処かを
指し示す方角の「方」。
大切なもの、誰もが持っている尊いもの「宝」。
読み方は全て「ほう」
だけど、そこに込められた意味は全然違う。
それを主人公の女の子の生き方に添わせて
書かれているのに感涙しました。
最後、とっても優しい気持ちになって
ボロボロ泣いちゃった・・・。

>けいこんさん
初めまして、こんにちは!
よろしくお願いしま〜す^^

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