群馬県勢多郡東村、富弘美術館。

星野富弘さんの絵も詩もその字体も
どれもこれもが柔らかく、優しさに溢れていました。
まとめて見たのはこれが初めて。
あちこちに「生きている喜び」ある。ううっ。
一緒に行った友達と、彼の半生を綴ったビデオを見ながら
ポロポロ涙してしまいました。
おばさんたちは涙腺が弱いのだ!

この友達のいとこは
星野さんが群馬大学病院に入院にしていた同時期に
同じ部屋に入院しました。
17才の高校生、柔道大好きなそのいとこ(♂)は
骨肉腫で、入院半年で亡くなったそうです。

「母親の自殺とか、父親の再婚とか、
悲しいことが色々続いて、それをどうにか
乗り越えようとしていた時に、あの若さで死んだ。
なんのために生まれてきたんだろう?って思ったよ」
が、星野さんの自叙伝の中に、そのいとこの名前が
出てきたんだそうです。
いとことの思い出をそこに見たとき、
「彼が生きていた印がそこに残されているような
気がして、すごく嬉しかった。」と彼女は言いました。

4月にリニューアルオープンした美術館も
快適な作りで、とっても気持ちがよかった。
目の前は草木湖。それを巡るように散策路が
設けられています。
湖面の輝き、空の青さ、向こう岸の紅葉の美しさ、
なんか幸せ〜!心の中でそう言ってみた。

人生ってそんなに複雑なものではないのかも。
自分にとって大切なモノ、譲れないモノ、
それを守るために、ちょっとだけ強くなればいい。
心が自棄になりそうな時には
星野富弘さんの画集を眺めようと思う。

見ているだけで
何も描けず
一日が終わった
こんな日と
大きな事をやりとげた日と
同じ価値を見出せる心になりたい
           キダチベゴニア       

    星野富弘著 「鈴の鳴る道」より
        

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